カテゴリー: 酒造りについて
この丸い玉、何か知ってる? 〜酒蔵の象徴“杉玉”のひみつ〜
2025.06.16- コメント:まだありません | 個別ページ
酒蔵の軒先に吊るされた、丸くてフサフサした緑(あるいは茶色)の玉。
これ、何か知っていますか?
これは「杉玉(すぎだま)」といって、昔から日本酒に深く関わってきた伝統の飾りです。
うちの酒蔵、逹磨正宗でも毎年新酒のシーズン(2月)になると新しい杉玉を吊るしています。
先日この杉玉について紹介したYouTubeショート動画が、なんと15,000回以上再生されました^^
◆ 杉玉は「新酒できました」のサイン!
杉の葉をぎゅっと束ねて丸くした杉玉は、もともと奈良・三輪の**大神神社(おおみわじんじゃ)**が発祥といわれています。
神様にお供えするお酒ができたことを知らせる印として、神社の前に吊るされたのがはじまり。
それがやがて酒蔵にも広まり、「今年もおいしい新酒ができましたよ!」という合図として使われるようになりました。
◆ 杉玉の色が変わる?=お酒が熟していくサイン
吊るされたばかりの杉玉は鮮やかな緑色。
それが、季節が進むごとに茶色く枯れていきます。
実はこの色の変化も大事な意味があります。
緑色:できたての新酒
↓
薄茶色:少し落ち着いてきた味わい
↓
茶色:まろやかに熟成が進んだお酒
というふうに、お酒の時間の流れを杉玉が物語っているんです。
逹磨正宗は「熟成古酒」を専門にしている蔵ですから、杉玉のこの“時を刻む姿”に、私たちも毎年、じーんとくるものがあります^^
日本酒にはなくてはならない「杉玉」日本酒を多く取り扱う居酒屋さんとか、日本酒に詳しい酒屋さんとかにも飾られていることありますね。
ちなみに、ちょっと蜂の巣に似てるので「わ〜〜〜!」「きゃ〜〜〜〜!」って小学生が怖がって逃げてったこともあります(≧∀≦)
五百万石、今年も田植え完了しました!
2025.06.13- コメント:まだありません | 個別ページ
今日は酒蔵の前の田んぼで、**酒米「五百万石」**の田植えが行われました!
しかも今年はなんと、スマート農業による“ほぼ自動運転”の田植え機での作業✨
三輪北農産の山口専務が操縦しながら、美しく整った植え付けをしてくださり、私はなんとその田植え機に同乗させてもらいました〜!貴重な体験でした^^
「五百万石」は本来、新潟で多く栽培されている酒米ですが、ここ岐阜市での栽培はけっこう難しいと言われています。
でも、三輪北農産の山口さんはとっても研究熱心で、毎年素晴らしい酒米を育ててくださっています。今年で6年目になります!
現在、うちの酒蔵では五百万石・日本晴・ハツシモ、3種類のお米を育てていただいていて、酒蔵の地元三輪北さんの米100%で日本酒を造っています。米問題などいろいろと頭がいたい問題もありますが、これから先もずっと三輪北のお米で酒造りがやっていけるように、いろいろな問題を日本酒造りの観点から考えて行ければと思います。
田んぼに広がる若い苗たちを見ながら、「今年もいいお米が育ちますように…」と心の中で声をかけました。
秋の収穫、そしてお酒になる日が今から楽しみです🍶
五百万石、元気に育ってね〜〜〜!
「これは値上げの話じゃない」って、ほんとにそう。
2025.06.12- コメント:まだありません | 個別ページ
こんにちは、逹磨正宗、淡墨桜の白木滋里(サマンサ)です。
先日、小倉ヒラクさんが発信された投稿に、ぐっと胸をつかまれました。
発酵や食、そしてものづくりの現場でいま何が起こっているのか。
私たち酒蔵にとっても他人事ではなく、日々感じていることそのものでした。
今日は、その内容をぜひシェアさせてください。
【先日、発酵新幹線の時に酒蔵にきてくださったヒラクさんと、見学の皆さん】
来年の酒造り。お米の値段1.5倍になることが決まって思うこと。
2025.03.17- コメント:まだありません | 個別ページ

3月になりましたね〜^^
2025.03.02- コメント:まだありません | 個別ページ
こんにちは、逹磨正宗、淡墨桜の白木滋里(サマンサ)です。
昨日から3月、昨日3月1日はとっても暖かい日でした。酒造りにとっては暖冬はよくないんですが、1日くらいはいいかな^^
まだ硬かった梅の花の蕾も少し膨らんできました^^
なぜ酒造りにとって暖かい冬があまり良くないかと杜氏に聞いて見たところ
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1、暖かいと発酵と糖化のバランスが崩れる、暖かいと酵母が元気になり発酵がどんどん進んで糖化が追いつかなかったりするので、いい酒になりづらい。
2、暖かい(暑い)と雑菌が繁殖しやすいから
3、暖かいと虫も飛ぶし、小動物も出てくるので開放発酵の酒造りには衛生上もあまり良くない可能性がある。
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など、色々と心配事が起きてきます。うちの酒蔵の酒つくりもあと20日ほど、3月20日には「甑倒し」(こしきだおし)を迎えます。甑倒しとは、米を蒸す甑(こしき)を倒す=もう米を蒸さない=酒造り終了!というおめでたい日なのであります^^
ということで、あともう少し安全に酒つくりを頑張ります♪
岐阜市も大雪でした 2025年2月初旬
2025.02.10- コメント:まだありません | 個別ページ
こんにちは、逹磨正宗、淡墨桜の白木滋里(サマンサ)です。
先週の寒波で岐阜市北部の酒蔵のある地区でも、雪が3日にわたって積もりました。最近はあまり雪が何日にわたって降ったりすることはなかったのですが、今回の寒波は強かったですね。といっても15センチほどの積雪で済んだのでよかったですが、岐阜県でも岐阜市より北の地域はたくさん降って大変だったようです。お見舞い申し上げます。
私の酒蔵がやっているような日本酒造りは、冬に行うので、「寒い方がいいんでしょ」と言われます。はい、もちろん寒い方がいいのですが(暖冬だともろみの発酵が進みすぎたりなど色々とたいへん)、寒すぎるのも問題です。
寒いと酵母の働きが悪くなったりするので、杜氏は天気予報などを注意深くみて、もろみを温めたり、タンクにゴザを巻いたりして、子供が風邪をひかないように気をつけるお母さんのようになるんですよ^^
麹つくり 1日目
2025.02.07- コメント:まだありません | 個別ページ
こんにちは、達磨正宗・淡墨桜の蔵元、白木滋里(サマンサ)です。
日本酒造りに一番大切だとされている、「麹」(こうじ)です。麹は蒸したお米のデンプンを糖化する糖化酵素やたんぱく質をアミノ酸に分解するタンパク質分解酵素を持っています。
麹は「麹室」(こうじむろ)という30度(うちの酒蔵では30度です)の温かい部屋で2日間かけて作ります。まずは1日目の様子を1分20秒ほどの動画にしましたので、ぜひ観てみて下さい。
なぜ酒蔵の朝は早いのか?
2025.01.26- コメント:まだありません | 個別ページ
こんにちは、逹磨正宗、淡墨桜の白木滋里(サマンサ)です。
酒造りは冬に行われるのですが(冷房設備がある蔵では年中造っているところもあります)、朝がとても早いんです。社員さんには普通に出勤してもらいますが、家族(杜氏と私と息子)は、朝の5時とかから酒蔵に行きます。杜氏は3時半に起きてボイラーをつけたりしています。
まず、朝早いわけは(うちの酒蔵では)、ボイラーをつけたり、「水麹」という作業をしたりするからです。
「水麹」(みずこうじ)とは、麹と水を混ぜておくこと。日本酒は酒母という元気な酵母を育てた、いわゆるお酒のお母さんというものがあり、そこに「麹と水と蒸した米」をだんだん量を増やしながら3回に分けて入れます。「添・仲・留」といいます。
その時に、まずは麹と水を入れて混ぜておき、2時間から3時間おいて蒸したお米を入れます。2時間から3時間おくと、その間に麹の酵素が水に抽出されて、蒸米の糖化がより進むからです。
なので早く起きて、水麹を作っておきます。それが早く起きる1番の理由です。冬の朝は寒いしちょっと辛いですが(^^; 頑張って美味しい日本酒造りますね^^
酒造り写真集
2025.01.15- コメント:まだありません | 個別ページ



酒母仕込み そして酒造りの布洗いは意外に重い
2025.01.05- コメント:まだありません | 個別ページ
今日4日は朝から酒母仕込み。
岐阜市三輪ハツシモ(飯米)で仕込む、ダルマ正宗甘口純米です。
早朝に米麹と水(湯)とを混ぜておきます(水麹)
そこに酵母(岐阜県のG酵母)を入れます
洗い物の布が水を吸って重いわ〜。腰にくるわ〜。「お母さんの働いてるところを撮ってあげる」と言って撮影してくれる次男。優しい。
こんな時にも変顔をしてしまう自分が好きなような嫌いなような(^^;
やっぱ好きかも(^_^)