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カテゴリー: 酒造りについて

酒蔵の軒先に吊るされた、丸くてフサフサした緑(あるいは茶色)の玉。
これ、何か知っていますか?

これは「杉玉(すぎだま)」といって、昔から日本酒に深く関わってきた伝統の飾りです。

うちの酒蔵、逹磨正宗でも毎年新酒のシーズン(2月)になると新しい杉玉を吊るしています。
先日この杉玉について紹介したYouTubeショート動画が、なんと15,000回以上再生されました^^

 


◆ 杉玉は「新酒できました」のサイン!

杉の葉をぎゅっと束ねて丸くした杉玉は、もともと奈良・三輪の**大神神社(おおみわじんじゃ)**が発祥といわれています。
神様にお供えするお酒ができたことを知らせる印として、神社の前に吊るされたのがはじまり。

それがやがて酒蔵にも広まり、「今年もおいしい新酒ができましたよ!」という合図として使われるようになりました。

 

◆ 杉玉の色が変わる?=お酒が熟していくサイン

吊るされたばかりの杉玉は鮮やかな緑色。
それが、季節が進むごとに茶色く枯れていきます。

実はこの色の変化も大事な意味があります。

緑色:できたての新酒

薄茶色:少し落ち着いてきた味わい

茶色:まろやかに熟成が進んだお酒

というふうに、お酒の時間の流れを杉玉が物語っているんです。

逹磨正宗は「熟成古酒」を専門にしている蔵ですから、杉玉のこの“時を刻む姿”に、私たちも毎年、じーんとくるものがあります^^

日本酒にはなくてはならない「杉玉」日本酒を多く取り扱う居酒屋さんとか、日本酒に詳しい酒屋さんとかにも飾られていることありますね。

ちなみに、ちょっと蜂の巣に似てるので「わ〜〜〜!」「きゃ〜〜〜〜!」って小学生が怖がって逃げてったこともあります(≧∀≦)

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今日は酒蔵の前の田んぼで、**酒米「五百万石」**の田植えが行われました!

しかも今年はなんと、スマート農業による“ほぼ自動運転”の田植え機での作業✨
三輪北農産の山口専務が操縦しながら、美しく整った植え付けをしてくださり、私はなんとその田植え機に同乗させてもらいました〜!貴重な体験でした^^

「五百万石」は本来、新潟で多く栽培されている酒米ですが、ここ岐阜市での栽培はけっこう難しいと言われています。
でも、三輪北農産の山口さんはとっても研究熱心で、毎年素晴らしい酒米を育ててくださっています。今年で6年目になります!

現在、うちの酒蔵では五百万石・日本晴・ハツシモ、3種類のお米を育てていただいていて、酒蔵の地元三輪北さんの米100%で日本酒を造っています。米問題などいろいろと頭がいたい問題もありますが、これから先もずっと三輪北のお米で酒造りがやっていけるように、いろいろな問題を日本酒造りの観点から考えて行ければと思います。

田んぼに広がる若い苗たちを見ながら、「今年もいいお米が育ちますように…」と心の中で声をかけました。
秋の収穫、そしてお酒になる日が今から楽しみです🍶

五百万石、元気に育ってね〜〜〜!

こんにちは、逹磨正宗、淡墨桜の白木滋里(サマンサ)です。

先日、小倉ヒラクさんが発信された投稿に、ぐっと胸をつかまれました。
発酵や食、そしてものづくりの現場でいま何が起こっているのか。
私たち酒蔵にとっても他人事ではなく、日々感じていることそのものでした。
今日は、その内容をぜひシェアさせてください。

【これは値上がりの問題じゃない。選択肢がなくなる危機】
発酵デパートメントで起こっていることについて書きます。今年に入ってから、今までのように仕入れられないものが急激に増えて危機感を覚えてます。値上げとかそういう話じゃなく「原料がない」「資材や設備がない」「つくる人がいない」要因が重なり、仕入れられない。これは米だけじゃないんです。

【先日、発酵新幹線の時に酒蔵にきてくださったヒラクさんと、見学の皆さん】

■産業全体が限界に近い
例えば海の問題。秋田はハタハタ漁が壊滅的で、しょっつるがつくれないと連絡がありました。岐阜では暑すぎてアユのなれずしが崩れてしまったとも。宮崎では海の生態系が変わって海藻が取れず、むかでのりが取り扱えません。各地の郷土ずしも魚が取れずに苦労しています。これは今年だけの話じゃない。
もっと身近な食材でもそう。 僕たちのお店では地域のメーカーのものを多く扱っていますが、乾麺は一回あたりこれくらいしか出せない、漬物は一回あたりこれくらい、と上限が出てきています。つくる人が高齢のご家族だけだとこうなる。こういうものほど人気なので負担かけてごめんね、という気持ちです。
資材や設備の問題も厳しい。お酒や調味料を入れるビンも、メーカーが廃業したりラインの廃止で新しく作られないものが出てきました。レトロで可愛い一合瓶のお酒もそのうち見られなくなります。工場の機械が壊れても修理が難しいとか、農業や漁業だけじゃなく食を支える産業全体が限界に近づいている。
■来年からどうなる?
食における「環境」とは自然環境のことだけではありません。働く人の持続性もそうだし、各地域で育んできた産業の仕組みもそうです。原料がない、つくる人がない、資材や設備がない。食のこと、ものづくりのこと、地方のことを長いあいだ軽視してきた結果が今年、2025年に出てしまったのです。
それで来年以降どうなるのか?発酵食品店の視点から見てみましょう。まず味噌などの調味料がめちゃ値上がりします。1.5倍から倍くらいになるかもしれません。しかも国産原料を使う地方のメーカーほど値上げ幅が激しくなります。「こだわりのお味噌」は贅沢品になるかもしれません(たぶんなる)。
お米の問題を一番強く受けるのが日本酒。グレードの高い特定名称酒ほど影響を受けます。これも1.5倍くらいになりそう。嗜好品なので個人で飲むぶんはギリギリ許容できるかもしれません。問題は飲食店。おそらく日本酒一杯の値段を2倍とかににしないと経営が成り立たない。外食で日本酒飲むのは贅沢に。
新しい日本酒に触れるのは居酒屋さんや日本酒バーなので、ここの経営が立ち行かなくなると小売にも影響が出て(とりわけ地方の酒蔵)、これまでなんとか維持してきた日本酒の多様性がピンチになります。しかし来年起こるこの事態を防ぐ手立ては正直ないと思います。つらい
この状況を受けて、蔵が自分で米をつくるようになるかもしれません。しかしそれで解決、というわけではなく日本の農業の構造的問題、スケールしづらい、働く人がいない問題に向き合わざるを得ず、変数が増えて経営を難しくします。
■選択肢がなくなる危機
お味噌や日本酒、漬け物のような伝統食は海外から調達できません。もし国内で作れなくなったら、いくらお金を積んでも手に入らなくなります。今起こっているのは値上げの問題「ではない」のです。そうではなく自分たちの伝統を失い、選択肢がなくなる危機なのです。
酒でも味噌でも大手メーカーは比較的値上げせずに来年を迎えられるかもしれません。ミニマムアクセス米をはじめ安価な原料を優先的に手に入れやすいからです。しかしそれも長くは続かない。自国の原料の選択肢がなくなれば、仕入れ価格が自分たちでコントロールできない外部に依存せざるをえないから。
日々の生活が苦しいなかで安価な輸入食材が増えるのはありがたい、けれどもその裏で自分たちの選択肢がなくなっていくことは認識したほうがいい。僕のタイムラインを見てくれているみんながやるべきことは、選択肢を増やす日々の行動。来年から「終わらない日常」の延長では生きられないのです。
■ではどうしたらいいのだろう?
手前みそな話ですが、発酵デパートメントで扱っている醸造蔵や農家さんを応援してほしい。それぞれの地域のそれぞれの持場で頑張っている人たちがたくさんいます。僕たちのお店で買わなくてもいいので、選択肢を増やす行動を自分のできるぶんだけしていって欲しいのです。必ずしも発酵デパートメントだけじゃない、日本全国に地域のこと、ものづくりのことについて真剣に取り組むお店があります。自分の家に近いそういうお店を見つけて、そこの活動も支えてほしいと思います。
(ちなみに今やっている発酵ツーリズム東海は、参加したみんなに地域で崩壊を防ぐための最前線を見てもらうための企画です)
なるべく前向きに日々活動していきたいと思っていますが、今の厳しい状況を書き残しておくことします。
全国各地の志を同じくするみんな、力をあわせて行動しよう。
PS: 最近の事情を色々話してくれた醸造蔵や一次産業に関わるみんな、どうもありがとう。僕もがんばる
こんにちは、逹磨正宗、淡墨桜の白木滋里(サマンサ)です。
うちの酒蔵は、5年前からここ岐阜市三輪北の三輪北農産さんと契約して、日本酒の原材料のお米すべてを作ってもらっています。今日その契約を結ぶ日でしたが、やっぱり値上がりしました。そりゃそうでしょと思います。資材や肥料、機械もめちゃ上がってて、今まで安く作って頂いて甘えてました。
さて、でも原材料がいきなり1.5倍になるということは、なかなか無い出来事なので、どうしようかなぁと思います(^^;
まだ秋まで時間はあるけれど、今回の出来事はお米や農作物、それを使った日本酒、色々なことを考えるきっかけになっています。
ものを「高い」「安い」って言うのはカンタンですが、そこにどれだけの手間やお金がかかっているのかを知ることが大切だなぁと思いました。
三輪北農産さんの専務と相談して、田植えの会とか稲刈りとかそのお米を使った酒造り体験とかもこの出来事をきっかけにやってみるのもいいなぁと思った次第です。また何か考えたら発表しますのでよろしくお願いします^^
写真は契約栽培米 五百万石で作ったおにぎりです^^
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こんにちは、逹磨正宗、淡墨桜の白木滋里(サマンサ)です。

昨日から3月、昨日3月1日はとっても暖かい日でした。酒造りにとっては暖冬はよくないんですが、1日くらいはいいかな^^

まだ硬かった梅の花の蕾も少し膨らんできました^^

なぜ酒造りにとって暖かい冬があまり良くないかと杜氏に聞いて見たところ

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1、暖かいと発酵と糖化のバランスが崩れる、暖かいと酵母が元気になり発酵がどんどん進んで糖化が追いつかなかったりするので、いい酒になりづらい。

2、暖かい(暑い)と雑菌が繁殖しやすいから

3、暖かいと虫も飛ぶし、小動物も出てくるので開放発酵の酒造りには衛生上もあまり良くない可能性がある。

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など、色々と心配事が起きてきます。うちの酒蔵の酒つくりもあと20日ほど、3月20日には「甑倒し」(こしきだおし)を迎えます。甑倒しとは、米を蒸す甑(こしき)を倒す=もう米を蒸さない=酒造り終了!というおめでたい日なのであります^^

ということで、あともう少し安全に酒つくりを頑張ります♪

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こんにちは、逹磨正宗、淡墨桜の白木滋里(サマンサ)です。

先週の寒波で岐阜市北部の酒蔵のある地区でも、雪が3日にわたって積もりました。最近はあまり雪が何日にわたって降ったりすることはなかったのですが、今回の寒波は強かったですね。といっても15センチほどの積雪で済んだのでよかったですが、岐阜県でも岐阜市より北の地域はたくさん降って大変だったようです。お見舞い申し上げます。

私の酒蔵がやっているような日本酒造りは、冬に行うので、「寒い方がいいんでしょ」と言われます。はい、もちろん寒い方がいいのですが(暖冬だともろみの発酵が進みすぎたりなど色々とたいへん)、寒すぎるのも問題です。

寒いと酵母の働きが悪くなったりするので、杜氏は天気予報などを注意深くみて、もろみを温めたり、タンクにゴザを巻いたりして、子供が風邪をひかないように気をつけるお母さんのようになるんですよ^^

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こんにちは、達磨正宗・淡墨桜の蔵元、白木滋里(サマンサ)です。

日本酒造りに一番大切だとされている、「麹」(こうじ)です。麹は蒸したお米のデンプンを糖化する糖化酵素やたんぱく質をアミノ酸に分解するタンパク質分解酵素を持っています。

麹は「麹室」(こうじむろ)という30度(うちの酒蔵では30度です)の温かい部屋で2日間かけて作ります。まずは1日目の様子を1分20秒ほどの動画にしましたので、ぜひ観てみて下さい。

日本酒 達磨正宗(だるままさむね)・淡墨桜(うすずみざくら)のwebサイト(ホームページ)はこちらから。

こんにちは、逹磨正宗、淡墨桜の白木滋里(サマンサ)です。

酒造りは冬に行われるのですが(冷房設備がある蔵では年中造っているところもあります)、朝がとても早いんです。社員さんには普通に出勤してもらいますが、家族(杜氏と私と息子)は、朝の5時とかから酒蔵に行きます。杜氏は3時半に起きてボイラーをつけたりしています。

まず、朝早いわけは(うちの酒蔵では)、ボイラーをつけたり、「水麹」という作業をしたりするからです。

「水麹」(みずこうじ)とは、麹と水を混ぜておくこと。日本酒は酒母という元気な酵母を育てた、いわゆるお酒のお母さんというものがあり、そこに「麹と水と蒸した米」をだんだん量を増やしながら3回に分けて入れます。「添・仲・留」といいます。

その時に、まずは麹と水を入れて混ぜておき、2時間から3時間おいて蒸したお米を入れます。2時間から3時間おくと、その間に麹の酵素が水に抽出されて、蒸米の糖化がより進むからです。

なので早く起きて、水麹を作っておきます。それが早く起きる1番の理由です。冬の朝は寒いしちょっと辛いですが(^^;  頑張って美味しい日本酒造りますね^^

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酒造り写真集

2025.01.15
こんにちは、逹磨正宗、淡墨桜の白木滋里(サマンサ)です。

1月1日から始まった酒造りも、明日で2本仕込み終わります。ただ、朝早いので眠いわ〜。5時から仕事が始まるので、めっちゃ早く寝てます(^ ^)
次男が入ってくれたので、私は朝の水麹の時も写真を色々撮れるようになりました。なので、写真を色々アップします^^
2本目のもろみは、淡墨桜のピッチピチです。2月中ばの発売となりますので、ぜひよろしくお願いします。

今日4日は朝から酒母仕込み。
岐阜市三輪ハツシモ(飯米)で仕込む、ダルマ正宗甘口純米です。

早朝に米麹と水(湯)とを混ぜておきます(水麹)

そこに酵母(岐阜県のG酵母)を入れます

洗い物の布が水を吸って重いわ〜。腰にくるわ〜。「お母さんの働いてるところを撮ってあげる」と言って撮影してくれる次男。優しい。
こんな時にも変顔をしてしまう自分が好きなような嫌いなような(^^;
やっぱ好きかも(^_^)

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