2023.03.05
なぜ日本酒の酒蔵の朝が早いのか?
酒造り中の日本酒の酒蔵。毎朝5時から仕込み作業が!
ところで、酒蔵の明後日なんで朝早いの?という質問を頂きました。8時からとかにして、夕方少し遅く終わるとか、色んな方法があるのでは?とふと疑問に思われた方からです。
★その1
午前中早く、気温が低いうちに仕込み作業を終わらせるためです。
日中暖かい時に仕込むと、仕込み温度が高くなり、そのまま発酵がどんどん進んでしまう恐れがあるからなのです。スタッフが出勤してくる8時半から仕込みが始まるんですが、杜氏である夫と、私は5時くらいから「水麹」(みずこうじ)と呼ばれるものを作ります。これは簡単に言うと、水と麹と(酵母も)を混ぜておくんです。麹が持つ酵素を水に抽出させます。
その時間が2~3時間なので5時に作った水麹に、8時半ごろから蒸したお米を投入すると、酵素が溶け込んだ水に蒸米が投入されて、蒸米のデンプンが酵素によってブドウ糖に分解されやすいからです。そのブドウ糖を今度は酵母がアルコール発酵でアルコールに変えていきます。
だから朝早く水麹を作っておくんですね~。水麹の時間が遅くなると、仕込みの時間も遅くなり、日中の暖かい時間帯では仕込み温度が上がってしまって、結果として発酵に勢いが付き進んでしまうのであまりよくないということなんです。
しかし、酒屋万流という言葉があるように、酒蔵によってやり方は様々なので、この理由が一般的だとは思いますが、うちは違うよ、という酒蔵さんもあるかもしれません^^
ではまた~!
達磨正宗のwebサイトもぜひ見てみて下さいね。