日本酒の酒蔵は、夏ってヒマなんですか?
こんにちは、達磨正宗・淡墨桜の蔵元、白木滋里(サマンサ)です。
よく聞かれる質問
「日本酒って冬に造りますよね、じゃあ夏は何してるんですか?」
っていうのがあります。まず、大きな日本酒の酒蔵さんは多分四季醸造と言って、冷房設備が年中効いているので一年中日本酒を造っていると思います。でも小さい酒蔵は、大体新米が穫れた後から造ります。一番の最盛期は1月とか2月の一番寒い時期で「寒造り」なんて呼ばれたりもします。
うちの酒蔵、達磨正宗・淡墨桜の蔵の場合なので「え~!違うやん」って思うようなこともあるかもしれませんが、あくまで私が酒蔵を経営してきての私の意見というか経験に基づいての記事なのでそのつもりで読んでくださいね^^ ということで
「夏の酒蔵はヒマなのか?」
冬ほど忙しくはないが、ヒマではない。
というのが答えです。
冬はもう、朝から蔵に入って、早い日は4時半とか(;^_^A、寒いし眠いし、本当につらかったです。今も大変だと思いますが、年を取ってきて朝早く起きなくても目が覚めるようになったので、以前ほどはつらいと思わなくなりました。ちなみにうちの酒蔵は12月の末から3月の末頃までが酒造りの時期です。
でも寒いと、布団から出るのはつらいです(≧▽≦)
そして、冬は何しろ体力仕事が多いので、それは大変です。米を運んだり、麹のお部屋=麹室(こうじむろ)で蒸したお米に麹菌を付けたり、混ぜたりと体力が必要!(;^_^Aあとは、夜も麹の温度が上がれば、ごはんの途中でも麹の部屋に行って仲仕事とか仕舞仕事と呼ばれる麹の攪拌作業などがあります。
日本酒の造り方動画「もろみ」達磨正宗YouTube登録してね^^ 1分3秒音ありです
しぼりたてが出来れば、しぼりたてを瓶に直接詰める作業で寒い中酒蔵で一人瓶詰めをしたりもします。結局冬はとっても忙しいです。
それに対して夏は、冬よりは忙しくないです。朝も早く起きる必要はなくなり、夜も麹の部屋に行かなくてもよいです。でも、夏は冬に造った日本酒を「売る」という大切な仕事があります。いくら美味しい日本酒を造ったとしても売れなければ、お金は入らないし、社員の方たちに給料も払えません。とにかく夏は体力的にはきつくないですが、売ることを考えるのが大変といえば大変です。
でも、たいへんだ~!と言っていると社長として自分が辛くなるので、前向きに楽しくお客様にうちの酒を知って頂こうと、コロナ禍のころからショート動画など発信をいっぱいするようにしてます。あとは出張ばっかりでも大変なので、酒蔵見学を有料化して、蔵に来てもらうことに注力しています(*^^*)
ということで、夏の酒蔵は冬ほど忙しくないけれど、でも夏は決してヒマなわけではなく、冬に造った日本酒を売ることに専念しているという結論でした♪
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